非加熱操作と加熱操作の違いと具体例をわかりやすく解説2 加熱調理操作
- 山野熊さん
- 23 時間前
- 読了時間: 3分

加熱調理は、食材の安全性やおいしさを高めるために欠かせない調理工程です。本記事では、加熱操作の種類を**「湿式加熱」「乾式加熱」「誘電・誘導加熱」の3つに分類し、それぞれの操作内容・媒体と器具・熱の伝わり方(対流・放射・伝導)・温度帯・代表的な料理**をわかりやすい【表形式】とともに解説します。
🔥加熱調理操作の分類と比較表
加熱操作の分類 | 主な操作 | 媒体・器具 | 熱の伝わり方 | 温度帯 | 代表的な料理 |
湿式加熱 | ゆでる、煮る、蒸す、炊く | 水・湯・蒸気/鍋・蒸し器・炊飯器 | 主に対流と伝導 | 70~100℃ | 野菜の下ゆで、肉じゃが、ご飯、茶碗蒸し |
乾式加熱 | 焼く、炒める、揚げる | 空気・油/フライパン・オーブン・揚げ鍋 | 主に放射と伝導 | 150~250℃ | 焼き魚、野菜炒め、唐揚げ |
誘電・誘導加熱 | IH調理・電子レンジ | 電磁波/IHコンロ・電子レンジ | 誘電加熱(マイクロ波)または誘導加熱 | 60~300℃(設定次第) | 冷凍食品の解凍・ご飯の再加熱 |
⑴ 湿式加熱:水や蒸気を使う基本の調理法
【1】ゆでる(茹でる)とは?
水または湯で食材を加熱する調理法。食材の下処理(アク抜き・色出し)や、柔らかく仕上げる目的で用いられます。
ゆでる操作の2パターンと使い分け
ゆで方 | 説明 | 使用する液体と濃度 | 適する食材 |
水からゆでる | 食材と水を一緒に加熱。じっくり火を通す。 | 水・塩水(1%)、酢水(0.5~1%)、ミョウバン水(0.1~0.3%) | いも類、卵、乾物(干し椎茸など) |
湯からゆでる | 沸騰した湯に食材を入れる。加熱時間短縮。 | 塩水(1%)→青菜の色出し/酢水(0.5%)→ごぼうの変色防止/重曹水(0.1~0.5%)→乾燥豆/酒(少量)→魚介の臭み取り | 青菜類、ごぼう、ブロッコリー、豆、いか、えび |
【2】煮る(煮込み)
少量の水やだし汁でじっくり火を通し、食材に味をしみ込ませる加熱法。
器具:鍋、土鍋、圧力鍋
代表料理:肉じゃが、煮魚、筑前煮
【3】蒸す
水蒸気で加熱することで、しっとりとした食感に仕上がる。栄養素の損失も少ない。
器具:蒸し器、セイロ、電子レンジ(蒸しモード)
代表料理:茶碗蒸し、シュウマイ、蒸し野菜、プリン
【4】炊く
米や豆などを水と一緒に加熱して炊き上げる調理法。加熱→吸水→蒸らしの工程を含む。
器具:炊飯器、鍋、土鍋
代表料理:ごはん、赤飯、おこわ
⑵ 乾式加熱:水分を加えずに高温で調理
【1】焼く(グリル・オーブン)
直接または間接的に火で加熱。表面に香ばしさが出る。
器具:オーブン、グリル、フライパン
熱源:放射熱、伝導熱
料理例:焼き魚、ステーキ、クッキー
【2】炒める
油を使って食材を素早く加熱。シャキシャキ感を残す。
器具:中華鍋、フライパン
熱源:伝導熱
料理例:野菜炒め、チャーハン、ホイコーロー
【3】揚げる
たっぷりの油で高温加熱。食材の表面をカリッと仕上げる。
器具:揚げ鍋、天ぷら鍋
熱源:伝導熱
料理例:唐揚げ、天ぷら、コロッケ
⑶ 誘電加熱・誘導加熱:電気を使う新しい加熱法
種類 | 使用機材 | 原理 | 特徴 | 代表料理 |
誘導加熱(IH) | IH調理器 | 電磁誘導で鍋底を加熱 | 火を使わず安全・加熱ムラが少ない | 焼き物、炒め物、ご飯炊きなど |
誘電加熱(電子レンジ) | 電子レンジ | マイクロ波で分子を振動させ加熱 | 食材内部から加熱・時短向け | 温め直し、冷凍食品、蒸し野菜など |
✅まとめ:加熱調理の正しい知識はおいしさと健康の基本!
加熱調理にはそれぞれに適した食材・器具・熱源・目的があります。たとえば、「青菜は塩を入れた湯からゆでる」「いも類は水からゆでる」など、基本を押さえるだけで、料理の仕上がりは格段に向上します。
あなたの料理をもっとおいしく、もっと安全に。この機会に加熱調理の種類と特性を理解して安心安全に(*'ω'*)
Comments