塩漬とは?歴史・世界の塩漬文化・美味しさの秘密を解説|保存技術と調理の科学
- 山野熊さん
- 7月14日
- 読了時間: 3分
更新日:8月5日

1】塩漬とは?
塩漬 えんせき(しおづけ)とは、食品を塩または塩水に漬け込むことで、水分を引き出し、微生物の繁殖を抑え、保存性と風味を高める伝統的な加工法です。野菜、肉、魚など多様な食材に用いられ、味を染み込ませるとともに、素材の旨みを引き出す技術でもあります。
【2】塩漬の歴史と文化
塩漬けは古代メソポタミアや古代エジプトにも記録がある保存技術です。冷蔵庫が存在しない時代、塩は貴重な保存資源であり、「命のミネラル」とも呼ばれていました。
日本: 奈良時代からの魚の塩蔵や、漬物文化(ぬか漬け、浅漬け、たくあん等)
ヨーロッパ: ローマ時代の「サラミ」、ドイツの「ザワークラウト」
中国・韓国: キムチや鹹菜(シェンツァイ)の発達
中東: 塩漬けオリーブや発酵ヨーグルトと併用する技術
【3】日本と世界の塩漬け|種類と代表例
地域 | 食材 | 方法 | 代表料理(完成品) |
日本 | 大根、キュウリ、魚 | 塩、ぬか、酢など | たくあん、浅漬け、塩鮭 |
韓国 | 白菜、大根 | 塩+発酵 | キムチ |
中国 | 高菜、カブ | 塩+唐辛子+発酵 | 榨菜(ザーサイ) |
欧州 | キャベツ、肉 | ブライン液・塩 | ザワークラウト、ハム、ベーコン |
中東 | オリーブ | ドライソルト or オイル漬け | 塩漬けオリーブ |
【4】美味しい塩漬の「塩分濃度」と内部塩分の関係
塩の浸透=「時間×濃度×素材サイズ」
塩は拡散によって具材内部に浸透していきます。
野菜など水分の多い素材は早く染み込み、肉や魚は時間がかかります。
基準:塩分濃度と内部塩分量(目安表)
材料の重量比(水:材料=?) | ブラインの塩分濃度 | 24時間後の具材内部の塩分(目安) |
水:材料 = 1:1 | 3% | 約0.8〜1.0%(浅漬け向き) |
水:材料 = 2:1 | 5% | 約1.2〜1.5%(漬物やベーコン) |
水:材料 = 3:1 | 10% | 約2.0〜3.0%(長期保存向き) |
水なし(直塩) | 材料に対し2〜3% | 約1.5〜2.5%(肉魚など) |
※室温や食材の厚み、冷蔵中かどうかでも変動します。
【5】塩漬を活用した調理例【のらばる式にも通じる技】
●ロースハムの自家製塩漬け(ブライン法)
材料: 豚ロース、砂糖、塩、ハーブ、水(材料の2倍量)
手順:
ブライン液(塩5%、砂糖2%)に漬け、冷蔵で3日。
表面を洗って乾燥→燻製または低温調理。
完成品塩分: 約1.5%
●野菜の浅漬け(短時間)
材料: キュウリ、大根、人参など
手順:
材料に対して2%の塩を直接まぶす(または3%の塩水)
2時間で浅漬けが完成(1%前後の塩分)
【6】「のらばる」でも味わえる!塩使いが冴える料理体験
大阪・池田の居酒屋「のらばる」では、氷温熟成トンテキやサーモンの塩焼きなど、素材の旨味を引き出す塩の技法を活用。塩漬けや塩締めの技術をルーツにした味付けが、まろやかな酒や季節の食材とともに楽しめます。
【まとめ】
塩漬けはただの保存技術ではなく、「旨みを引き出す科学」。塩分濃度や素材とのバランスを理解することで、食卓の味が格段に進化します。自家製ロースハムや浅漬けで、その魅力をぜひ体験してみてください。
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