粉から作る自家製パスタの作り方と小麦粉の科学
- 山野熊さん
- 6月14日
- 読了時間: 3分
更新日:6月15日
はじめ

に:なぜ「粉から作るパスタ」がおすすめなのか?
市販の乾燥パスタも便利ですが、粉から作る自家製パスタはモチモチの食感と小麦の香りが段違い。シンプルな材料でプロの味を再現できます。この記事では、基本の手打ちパスタの作り方に加え、**小麦粉の種類とその科学的な役割(特にグルテンの形成)**についてもわかりやすく解説します。
【1】パスタに使われる粉の種類と特徴
● 強力粉・中力粉・薄力粉の違いとは?
粉の種類 | タンパク質量(目安) | 向いている用途 |
薄力粉 | 約7〜8% | ケーキ、クッキーなど焼き菓子 |
中力粉 | 約9〜10% | うどん、家庭用パスタ |
強力粉 | 約11〜13% | パン、パスタ(もっちり食感) |
ポイント: パスタには「中力粉」または「強力粉」が使われます。特にもっちりした食感を求めるなら強力粉がベスト。
● デュラム小麦(セモリナ粉)とは?
本格的なパスタに欠かせないのが「デュラムセモリナ粉」。特徴:
タンパク質が豊富(約12〜14%)
黄色がかった色で風味が濃い
グルテンが強く、形崩れしにくい
本場イタリアの乾燥パスタの多くがこの粉で作られています。
【2】粉の科学:パスタにおける「グルテン形成」とは?
小麦粉に水を加えて練ると、グリアジンとグルテニンという2つのタンパク質が結合し、グルテンが形成されます。このグルテンこそが、パスタの「弾力」や「コシ」を生む秘密です。
こねることでグルテンがネットワークを形成し、生地が弾力を持つ
寝かせることでグルテンが安定し、伸ばしやすくなる
コツ:こねすぎ注意。適度なグルテン形成が理想的。
【3】粉から作る!基本の手打ちパスタレシピ
材料(2人前)
強力粉:100g
中力粉または薄力粉:50g(調整用)
卵:1個(Mサイズ)
水:大さじ1(調整用)
オリーブオイル:小さじ1
塩:ひとつまみ
作り方:ステップバイステップ
① 粉を計量して混ぜる
強力粉と中力粉をボウルに入れ、中心をくぼませておきます。
② 卵を加えてこねる
くぼみに卵・オリーブオイル・塩を入れ、フォークで少しずつ混ぜながら周りの粉を取り込む。
③ 手でよくこねる(10分)
手のひらで押し返すようにしてこね、生地がなめらかになったらラップで包む。
④ 生地を寝かせる(30分〜1時間)
グルテンを落ち着かせ、伸ばしやすくするために室温で寝かせる。
⑤ のばしてカット
麺棒またはパスタマシンで薄くのばし、好みの幅にカット。打ち粉を忘れずに。
⑥ 茹でて完成(1〜2分)
自家製生パスタは乾燥パスタよりも茹で時間が短いのが特徴です。
【4】粉の選び方と応用レシピ
目的 | 使用粉 | 特徴 |
モチモチのタリアテッレ | 強力粉100% | 弾力があり濃厚なソースと相性◎ |
やや軽めのフェットチーネ | 強力粉+中力粉(半々) | 食べやすく、初心者向け |
イタリア風本格パスタ | デュラムセモリナ粉 | 濃い小麦の風味、歯ごたえが強い |
【5】よくある質問(FAQ)
Q. 中力粉しかないけど作れる?
→ はい。やや柔らかめになりますが、中力粉100%でも十分に美味しい生パスタになります。
Q. グルテンフリーでも作れる?
→ 米粉やひよこ豆粉を使うレシピもありますが、食感がかなり変わります。グルテンの代替に「サイリウム」や「タピオカ粉」を加えると多少改善できます。
Q. 市販パスタのような食感にしたい?
→ 卵を入れないで粉と水だけで作りましょう
まとめ:粉の理解でパスタはもっと美味しくなる!
粉の種類やグルテン形成のしくみを知れば、パスタ作りはぐんとレベルアップします。市販パスタでは味わえない、粉から作る本物の美味しさをぜひ体験してみてください。
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