食品の殺菌と滅菌|長期保存と鮮度維持のための実践ガイド【野菜・肉類別】
- 山野熊さん
- 6月7日
- 読了時間: 2分
更新日:6月15日

家庭でも業務用でも重要な「食品の殺菌・滅菌」「長期保存と鮮度保持」。本記事では、野菜と肉類の2カテゴリに分けて具体的な方法を解説し、OEMにも配慮した実用的な保存ガイドをお届けします。
殺菌・滅菌の基本
用語 | 定義 | 主な方法 | 対象例 |
殺菌 | 有害な菌の数を減らす処理 | 加熱(70〜100℃)、アルコール、次亜塩素酸 | 野菜、卵の殻など |
滅菌 | あらゆる微生物を完全に死滅させる処理 | 高圧蒸気(121℃/15分)、電子線、UV | 加工肉、レトルト食品 |
【野菜編】殺菌・保存のポイントと方法
野菜 | 主な殺菌方法 | 保存方法 | 保存期間の目安 | OEMでの注意点 |
白菜 | 水洗い+次亜塩素酸水 | 冷蔵、カット後真空包装 | 約1週間 | カット後の劣化が早いため、パッケージ素材選定が重要 |
レタス | 低濃度オゾン水 | 冷蔵、ガス置換包装(MAP) | 4〜5日 | MAP技術の導入が有効。乾燥を防ぐこと |
大根 | 水洗い+熱湯処理(短時間) | 皮付きのまま冷蔵 or 干し大根に加工 | 2週間〜半年(干し) | 洗浄時に傷をつけないこと。低温輸送がカギ |
ジャガイモ | 表面洗浄 | 直射日光を避け常温保存 | 1〜2ヶ月 | 芽の発生を抑えるため遮光性包装を検討 |
タマネギ | 土を落とす程度の乾式処理 | 風通しの良い冷暗所 | 約1ヶ月 | 水洗いを避けカビ予防。輸送中の湿気対策 |
【肉類・卵編】殺菌・保存のポイントと方法
食品 | 主な殺菌方法 | 保存方法 | 保存期間の目安 | OEMでの注意点 |
牛肉 | 表面殺菌(70℃以下の湯通し) | 真空冷蔵 or 冷凍 | 冷蔵で3〜5日、冷凍で約1ヶ月 | ドリップ防止のため多層フィルム使用推奨 |
豚肉 | スチーム殺菌 or 表面洗浄 | 冷蔵または冷凍 | 冷蔵3〜4日、冷凍1ヶ月 | 脂肪酸の酸化防止が鍵。脱酸素包装有効 |
鶏肉 | 酢や塩水による簡易殺菌 | 冷蔵(チルド)または冷凍 | 冷蔵で2〜3日、冷凍で2〜3週間 | 食中毒リスク高いためロット管理徹底 |
卵 | 紫外線殺菌 or オゾン殺菌 | 常温または冷蔵(10℃以下) | 常温で2週間、冷蔵で1ヶ月 | 洗卵後の再汚染防止、殻割れの検品必須 |
保存性向上のための補足技術
MAP包装(Modified Atmosphere Packaging):酸素を減らし、二酸化炭素や窒素を封入。葉物野菜に有効。
ナノフィルム技術:酸化防止+湿気対策。生肉・加工食品用に人気。
冷凍とチルドの使い分け:脂質酸化や食感変化を考慮して温度管理が重要。
HACCP対応:OEM向けにはHACCP認証を取得し、安全性アピールを。
まとめ
野菜と肉類では殺菌・保存方法が大きく異なります。OEM商品開発や業務用調理においては、食品ごとに最適な処理法を採用することが品質・保存性を左右します。今後の食品開発やPB商品展開に、ぜひ参考にしてみてください。
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